妖怪シリーズ:送り犬

今日の妖怪は火曜日の夜雀に関係しているもので、今回も犬の妖怪ですので犬好きの方にお勧めの妖怪ですよ!

Okuriinu

Okuriinu

Okuri-inu (送り犬)

送り犬は送り狼とも呼ばれ、野犬か狼の姿をしており、“送り”という言葉はこの妖怪が旅人を送り届けるかのように背後について歩く習性からきている。もちろん、本当に送ってくれる友達は、転んだ人間をバラバラに切り刻む事はしないでしょうが…。

送り犬にまつわる言い伝えは古くからあり、日本各地に存在している。狼にまつわる話は確かに人間が存在する昔から伝えれており、送り犬はその大昔の伝説が起源となっていると思われる。基本的に、この狼か犬の妖怪は夜旅人の後をつけるといわれており、彼らは人の後ろにぴったりとついて一足ずつ共に歩くのだそうだ。もし旅人が転んでしまった場合は、その獲物に飛びかかって食らいついて襲うのだという。

送り犬には2つの面がある。一つは転んだ人間に勢いよく襲いかかるというもので、もう一つは送り犬が側にいる間はその凶暴さのため他の野獣は近くに寄ってこないというものである(かつての日本では野犬や狼は、夜の山道を徒歩で歩く旅人にとっては深刻な問題であった)。足元に気をつけ転ばぬようにしておけは安全であるが…しかし暗闇の山道、岩道があったり木の根があったりする中で通行するのは難しく、ましてや町で商いをするために大きな荷物を携えていたりするならば、それはそれは困難な道中になるでしょう。

今週紹介した夜雀であるが、これは送り犬がくる前触れとして現れる気味の悪い雀の大群であった。もし夜雀の「チッチッチ」という鳴き声を聞いたなら、旅人は足元により一層の注意を払わなければ送り犬の今夜の夕食になってしまうという事だ。

他にも送り犬にまつわる話は数多くある。一つは例え転んでしまったとしても、それをわざと“転んでいない”ように振舞うことで送り犬はただ休んだだけかと勘違いして襲ってこないのだというものである。例えば、転んだ拍子に「どっこいしょ」と休んだように言ったり、「しんどいわぁ」と疲れて座ったかのように見せかけたりすると送り犬は襲ってはこずにその場で待っているのだという。そしてその後も旅を続ける人間の後を根気強くついて歩くのである。

他の地域にはその続きの話もある。もし何事もなく山を通り抜ける事が出来たなら、振り返って送ってくれたお礼を述べるともうその後追ってくることはないのだという。さらに、家にたどり着いた後は足を洗い流し無事帰れた事への感謝として外に何か一品供えておくと良いとの話もある。

静岡県と埼玉県では、送り鼬という送り犬の仲間が伝えられている。大体は送り犬と同じであるが、送り鼬には履いている草履を片方投げるとそれを咥えて去っていくという言い伝えがある。

最後に、日本で現代も使われている「送り狼」という用語であるが、これは本心を隠して若い女性に親切に振舞い、隙あらば乱暴しようと企む男をさすものである。この用語も、この妖怪からきたものであると分かる。


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妖怪シリーズ:送り犬” への6件のコメント

  1. ピンバック: Okuri-inu, el primo japones de cadejos - Foros Dz

  2. ピンバック: Yokai (Japanese Monster) Profile: Okami (The Legendary Japanese Wolf) DCMcGannon.com

  3. ピンバック: Yokai (Japanese Monster) Profile: Okami (The Legendary Japanese Wolf) |

  4. I’ve searched multiple websites on yokai and have found that they all exclude the Raijin from the list of yokai granted it is not an evil spirit but in your book you say:

    “The word in Japanese is a combination of yō, “bewitching,” and kai, “strange,” and it encompasses more than just monsters and demons. It includes these creatures, but includes certain kinds of gods (kami), ghosts (bakemono), transformed humans, urban legends , and other strange phenomena.”

    The wolf in Japanese culture in itself is considered to be very powerful with powers over the harvest (i think it was wheat) being able to hide itself behind a single blade of grass and being able to identify animals that are transformed or masquerading as humans (see the “Wolves eyebrow” for more details). Also it is either considered a messenger to god or a god in its on right but the Raijin is the messenger to the god Raiden I think this creature should be illustrated in your upcoming book or at least but on one of the websites attributed to Yokai. I’m a big fan of wolves so I’d really like for the one shown to be a wolf wrapped in a cloak of lightning, I say this because of course the Raijin comes in a multitude of forms rat, cat, etc… besides wolf and the description includes the Raijin or thunderbeast is wrapped in a cloak of electricity.

    Another case for having a wolf Raijin shown is because (I forget were I read this but) an article stated that a wolf Raijin was either captured and or killed and its mummified remains are held in a shrine somewhere.

    Unrelated to the Raijin this article is nicely done and so are the rest of your articles and I’d like to see a lot more of Japanese mythical beast in your works such as the orochi or tongue cut sparrow (from the tale of the same name)

  5. Now that I think about it that particular Wolf I mentioned with the ability to hide itself and such was called yama no inu I looked it up on samurai wiki and the name translates to rabid dog (though its talking about a wolf) Though I don’t know if its a spirit or not.

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