妖怪シリーズ:橋姫、はしひめ

今日の妖怪はとても気に入っている妖怪の一つです。恐ろしくかつ魅力的な容姿だけではなく、彼女にまつわる伝説にも興味をかきたてられます。1100年以上昔から言い伝えられており、数々の古い書籍(源氏物語や平家物語など)にも登場しています。

Hashihime (橋姫, はしひめ)

″さむしろに衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫″

-「古今和歌集」 905A.D

橋姫に関する記載のうち最も古いものは「古今和歌集」である。名前の意味は「橋の姫」だが、実際はその名前からは想像できないような恐ろしさがある。

橋姫にまつわる伝説は各地によって内容が異なっており、京都の宇治橋、大阪の長柄橋、滋賀県の瀬田の唐橋などがある。これらの橋はそれぞれ大変歴史のある長い橋としてしられている。

伝承されている橋姫伝説は細かい部分で異なる点はあるが、主なストーリーは共通している。美しい若い女が恋人を橋の上で待つが、男は二度と戻ってこない。女の愛情は次第に嫉妬へとかわり、すさまじい嫉妬心で女は鬼へと姿を変えるのである。

ある説によれば、女は川に身沈め、生きながらにして鬼と化したともある。

橋姫の嫉妬心の強さは、現在にも伝わる言い伝えからもうかがい知れる。―橋姫の祀られた橋の近くで他の橋を褒めてはいけない・・・などである。もし「能」バージョンの橋姫を見る事があれば、その恐ろしい嫉妬心がテーマとなった演出が見られることでしょう。

これらの恐ろしい嫉妬心による鬼の話とは別に伝えられているのが、橋の「守り神」としての橋姫である。京都の宇治橋の近くには神社(橋姫神社)も祀られており、橋を守るとされている他、縁切りの神としても知られている。

夫婦、または恋人同士で橋を渡ってはいけないとの言い伝えもあり、川を渡らなくてはならない時には船を使って向こう岸に行かなくてはならぬという話もあるという。

橋姫の姿には特別な意味がある。白い衣を羽織り、白塗りの顔と頭には鉄輪を乗せたものであり、鉄輪の脚には3本の松明を燃やしていたという(これは伝統的な丑の刻参りの装束と通じている)。平家物語では、橋姫がこの格好をしたのは彼女の元夫とその妻を呪うためであるとされている。この話では、その夫婦が安倍清明に祈祷を依頼し、橋姫を退散したとされている。

Hashihime

丑の刻参りはとても興味深いため、本の中では別に取扱い、「呪い」についての話をしようと思います。A-Yokai-A-Day(今日の妖怪)では登場しませんので、是非私のKickstarter プロジェクトのBacker(サポーター)になって、呪いや安倍清明、日本での黒魔術などの世界を覗いてみましょう!

もしこの妖怪が気にいられて、もっと日本の妖怪について知りたいと思われましたら私の本もチェックしてみてください。そして、今開催中のKickstarter プロジェクトでの第2弾の本の出版へのご協力も是非お願いいたします!

「妖怪シリーズ:橋姫、はしひめ」への2件のフィードバック

コメントを残す