妖怪シリーズ:山爺(やまじじい)

ご存じない方のためにもう少しA-Yokai-A-Dayの説明を補足しましょう。A-Yokai-A-Dayは10月31日に終わる(ハロウィーン月間)一か月間のプロジェクトです。私のKickstarter プロジェクトに参加いただけると(1ドル(約100円)から参加できます!)私の2冊目の本、The Hour of Meeting Evil Spirits(逢魔時)制作に共にサポーターとして参加することができます!

参加された方々は制作過程の全てを見る事ができ、掲載予定の妖怪全てを見る事ができます。今の時点で、私のKickstarter プロジェクトのアップデートは公に公開されています(こちら)から見る事ができます)が、ハロウィーンの魔法がとけた後(11月1日以降)はBackers(サポーター)のみが見られる限定公開になります!

それでは、今日の妖怪をご紹介しましょう。

Yamajijii (山爺, やまじじい)

山爺は人里から離れて過ごす奇妙な妖怪で、高知県や他の四国エリアにいるといわれている。その他の呼び名として、山父(やまちち)とも呼ばれている。

容姿は老人のようで、背丈は3~4尺程、一本の脚に一つの目を持つ(正確には2つの目をもつが、一つはとても大きく、もう一つは小さすぎてほとんど見えないとされている)。体は灰色の体毛で覆われ、時に衣やボロ布を纏っている事もあるという。鋭い葉と強靭な顎を持ち、イノシシやサルなどの骨を噛み砕くほど頑丈だといわれている。この強さを利用して、猟師たちは山爺を手なずけて狼を追い払うのに使っていたたとも言われている。

山爺は人の前に姿を現すことはほとんどないが、山爺の歩いた跡は容易に見つける事ができる。彼らは歩くたびに6~7尺おきに4寸程の大きな足跡を残すためである。山爺はとてつもなく大きな声を出すことでも知られている。その大声は木の葉をふるい落とし、木々や岩を動かし、また山中に響き渡るその音は地面をも揺れ動かすともいわれている。山爺の近くにいた者がその声を聴いてしまったために鼓膜が破れ、ついには死に至る者までいたのだという。

山爺は大声比べを挑むことがあるという。四国に伝わる伝説によると、一人の勇敢な猟師が山爺に対決を挑み、大声と共に銃声を鳴らして山爺に打ち勝ったという話があるという。しかし、後にだまされたと気づいた山爺は、蜘蛛に化けてその猟師の家に忍び込み、寝込みを襲ったとも伝えられている。また別の話では、知恵ある猟師が大みそかの晩に伊勢神社に参り、そこで作った銃弾に菩薩の名を刻んだとされている。この銃弾には不思議な力が宿っており、発砲すると必ず命中するのだとか。また、それを携帯していると必ず妖怪に出会ってしまうとも言われている。山爺に出会った際にはこの銃弾を見せて脅すと、恐れおののいて逃げ出してしまうのだとされている。

山爺は人の心を読み取る能力があることでも知られている。徳島県に伝わる伝説によれば、木こりが焚火で暖を取っている所に山爺が現れて次々に木こりの考え(山爺を殺してしまおう)を当ててしまったという。しかし、焚き木の火が弾け飛んだその時、山爺はそれを言い当てる事ができなかった事に驚き、去っていったとのことである。

時に危険な生態であるにも関わらず、山爺は人間に対して優しい行いもするといわれている。高知県に伝わる話では、山爺がある農民にモロコシの種を与えたとされ、その農民はその年大豊作に恵まれたという。山爺が後に再び現れ餅を欲しがったので、農民は餅をたらふく食べさせてやった。しかし、翌年も、またその翌年も山爺が現れ餅をせがみ、3斗もの餅をたいらげるようになったため、家計を心配した農民は山爺に餅と偽って焼き芋を食わせた。焼き芋の熱さに苦しんだ山爺に、さらに今度は熱い油を飲ませたという。山爺は山へ逃げたが、その道中で死んでしまう。その後、その農民の家は廃れ、二度と繁栄することはなかったという。

このお話では絶対に妖怪に悪さを働いてはならないというモラルを説いているようですね。

Yamajijii

もしこの妖怪が気にいられて、もっと日本の妖怪について知りたいと思われましたら私の本もチェックしてみてください。そして、今開催中のKickstarter プロジェクトでの第2弾の本の出版へのご協力も是非お願いいたします!

「妖怪シリーズ:山爺(やまじじい)」への2件のフィードバック

  1. I´ve recently learnt about this yokai but I didn´t know it´s behaviour. Thanks!
    Also, there is the Takehara Shunsen´s Yamachichi, that ape-like creature that sucks out the life of people by the mouth. Did you do him, also?

  2. My pleasure! This is actually a totally different yokai than Takehara Shunsen’s yamachichi. That one is spelled 山地乳 and is actually a bat which has undergone two different yokai transformations: first to a nobusama (a kind of flying-squirrel yokai), then finally to a yamachichi. I haven’t featured him on my blog yet, but I would like to feature him in my book.

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