妖怪シリーズ:黒塚

鬼週間の続きとなる今日の妖怪は、最も有名な女の鬼です。彼女については軽く以前のブログOnibabaでも触れましたが、この鬼は典型的なハロウィーンの妖怪ですから再び登場させる意義があると思いました。彼女は山姥か鬼女の種類とも考えられていて、非常に有名で多くの浮世絵の題材にされたり能楽の演目にもなっています。(今回の鬼と前回の鬼はNight Parade:百鬼夜行に載せるつもりでしたが収まりきらなかったものです。他にもありますのでまだ楽しみにしていてください

Kurozuka

Kurozuka

Kurozuka (黒塚)

くろづかにはいくつかの名前があり、黒塚は有名であるが他にも安達ヶ原の鬼婆、または単に鬼婆とばれることもある。最初の二つは彼女のいた福島県にある安達ヶ原から名前がつけられており、鬼婆という名は定義がおぼろげで鬼の女を指す事もあれば日本の伝説に現れる多くの女の妖を指す事もある。したがって今回はこの特別な鬼婆を黒塚か安達ヶ原の鬼婆とする。

この伝説は時を経るにつれ色々と脚色もついてきている。伝説によると、ある公家屋敷で産まれた子が病にかかっており五歳になっても口が聞けないでいたという。その姫を不憫に思った乳母の岩手は易者から「病気を治すには退治の生き肝が効く」と聞いた。

乳母は生き肝をとるべくみちのくへと旅立ち、奥州の安達ヶ原に辿り着いた。そこにある岩屋を宿にして“肝”が来るのを待った。

幾年か過ぎ、ようやく若い夫婦が訪ねてきた。妻は身ごもっており産気づいているという。岩手は夫が外に出ている間に女の腹を裂き胎児の生き胆をとりだした。
肝を取り出した後、岩手は女の持っていたお守りを目にした。なんとそれは何年も前に彼女の娘に持たせたお守りと同じものであったのである!

自分の娘を殺してしまった岩手はあまりの出来事に気が狂い、物の怪となった。その後安達ヶ原に住みつき旅人を襲い喰らうようになったという。

この話は鬼婆というモノクロ映画(もし古い映画がお好きならこれはとてもいい映画です)とよく似ている。鬼婆というタイトルにではあるが、今回の話より昨日紹介した酒呑童子と似ているようである。鬼の面をつけ旅人を襲いやがて面がはずれなくなり、本当の鬼になってしまう…。

能の黒塚では、黒塚のもとにある僧が訪れて彼女が殺そうと考えていたが眼を離した隙に僧が隠してあった頭骸骨を見つけてしまうという話である。その僧は黒塚が鬼であると勘いて逃げ出し、黒塚を退治するというものである。


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